2017年7月2日(日)
那覇市と座間味村が共催する「第18回 サバニ帆漕レース」が、座間味港で開催されました。
「サバニ帆漕レース」とは戦前、沖縄で漁船として使用されていた帆かけサバニに乗り、1チーム2~6名で力を合わせエーク(櫂)を使って漕ぎ、座間味港から約35Km離れた那覇をゴールに競うタイムレースです。
地元中学生チームをはじめ、県内外・国外から年々参加者が増加し、今年は36チームの参加となりました。
この時期沖縄各地で行われる「ハーリー」で見かけるサバニとは違い帆がかかった「帆かけサバニ」は、本大会独自のルールを設けエンジンなどを使用しない伝統的な帆かけサバニの保存・継承を目的として行われます。各チームでサバニを用意し会場まで運搬して、前日の検査に通過した帆かけサバニのみが出漕できます。
また、参加全チームが横並びになり一斉にスタートする光景は見応えがあります。
大会で使用される帆かけサバニは、戦後、機械化がされ伝統ある技術までもが失いはじめ、それに危機を感じ有志を集い、復活させるべくこの大会が生まれました。
去年は悪天候の為島内レースとなりましたが、今年は那覇まで行けると判断されました。しかし、少し風が強い中のレースとなり制限時間内にゴールできたのがたったの3チーム、という過酷なレースとなりました。
さらに本レースが行われる前日にはマリリンカップ(島内レース)と、参加者全員のビーチクリーンを行い、その後、前夜祭が開催され参加者同士の交流の場もあり島中が賑わいを見せます。
主催をはじめ、参加者全員が一体となりレースでは争いつつも楽しみながら「サバニ帆漕レース」を存続し、伝統サバニの技術の継承を後世にも伝えていくイベントとなっています。