伝統・歴史・文化

はいさい!とみぐすく 字保栄茂のプチ旅 @ FMとよみ

2018.11.13

2024.01.31

沖縄には難読な地名が多いですが、「保栄茂」は一番難読ではないでしょうか。
なんと、これは「びん」と読みます。
漢字は3文字ですが、読みは2文字。その理由は、沖縄の古代歌謡集「おもろそうし(おもろさうし)」によると、保栄茂は、ひらがなで「ほへむ」と記されています。
沖縄では「お・い・う・え・お」が「あ・い・う・い・う」となるので、「ほえむ」の「ほ」➝「ふ(ひぃ)」、「へ」⇒「ひ」、「む」➝「ん」と発音する。続けて読むと「ふひぃん」となります。
いつしか濁点が付き「ふぃん」➝「ぶぃん(びん)」となりました。しかし濁点が付いた背景は分かっていません。
「ほえむ」の3文字に、「保・栄・茂」と美しい漢字をあてられました。
全国でも珍しい地名「保栄茂」のご紹介でした。

保栄茂には約200年の歴史を持つ「巻チ棒」という勇壮な伝統行事がある。
6年に一度、卯年と酉年の旧暦8月15日に行われる。大勢の男たちが棒術などを披露し、隊列を組んで演舞する祭りで五穀豊穣や子孫繁栄を願い行われる。
その隊列の美しさは、大空を雄々しく旋回する鷹の群れに似ていることから「タカ巻ち」とも呼ばれている。

保栄茂では、昔、葬儀の後の儀礼で、ナカミチの東の端、西の端に馬場(ウマイー)があり、さらにその東側に「コージャーヤー」という遺体を載せて運ぶ「龕」を保管していた場所がある。
また、ウマイーの西側に「ホーイホーイモー」という場所があり、野辺送りのあと、龕を担いだ若者たちがムンジャレーの儀式の際に最後に行く場所がある。ムンジャレーとは茶毘を終えた後、亡くなった人の家の仏壇のある二番座の中央にタマドゥール(灯火具、ともしびをつけた道具)を置き、龕を担いだ人たちが、その周りを時計回りに7回回る。回りながら「アネーアネー」と言うと後続の人が「クネークネー」と答えたそうだ。その後に前庭にある臼を押し倒して屋敷の外に出て、「ホーイホーイ」と叫びながらホーホーモーに行き、掛け声を聞いた家族では臼に包丁を入れたという。龕をもつ「ワラデー」が先頭になって亡くした人の家や屋敷の周りを塩水と焼き豆を撒いて回ったそうである。
映像提供:FMとよみ



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