(こじょう かふ)1909年~1996年 武道家
湖城は、中国の福建省泉州南安の祭襄を始祖とする湖城流の6代目である。蔡崇の時、「久米三十六姓」の一団として来琉し、蔡一族は久米村に定住し、祭一族から分家し湖城(クグスク)の琉球姓を名乗り琉球王朝に仕えた。
嘉富は、祖父の嘉宝の下で武術を受け、さらに叔父の湖城秀連の教えも受けた。師からは、一般にない独特の構えで柔らかく、かつ鋭いといわれている。後に、長男の繁とともに那覇市に道場を開設したが閉鎖し、87歳でこの世を去った。現在県内では、湖城の現役道場の存在はなく‘幻の空手’として凄く明瞭でありながら後継者の存在が不明瞭のため、惜しまれている。
参考資料
− 「沖縄空手古武道事典」高宮城 繁 (著), 仲本 政博 (著), 新里 勝彦 (著)