沖縄の自然

避寒(ヒカン)さくら讃歌

2017.03.25

和名の緋寒桜(ヒカンザクラ)は花の色が緋色に染まっている事から命名されました。
この名前が彼岸桜(ヒカンザクラ)ヒガンサクラと紛らわしいので寒緋桜(カンヒザクラ)ともいいます。


沖縄では普通に「サクラ」と呼び、学校・公園・並木・家庭の庭等に植えられており、名護市や本部町、今帰仁村などで1月中旬から始まる全国一早い桜まつりは有名です。


沖縄の緋寒桜は1月の中旬から下旬にかけて、寒い沖縄本島北部から南に向かって咲き始め、那覇や南部一帯では3月中旬まで色っぽく美しい緋寒桜が見られます。


沖縄3大桜まつりと言われている、名護市名護城(なんぐすく)、本部町八重岳、今帰仁村の今帰仁城跡の桜まつりでは、毎年多くの花見客が訪れます。



緋寒桜の種類は6~7種あるようで八重桜をはじめ、桃色の濃さ、濃淡の違いや、久米島のクメジマザクラ等があります。


ちなみに沖縄で1月中旬から始まる「桜まつり」が北上を続け、北海道の稚内で桜まつりが行われるのは5月下旬~6月初旬(北海道庁)とのこと、日本列島の特異性と素晴らしさを感じます。

ヒカンザクラ(緋寒桜)の別名カンヒザクラ(寒緋桜)、タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)などがあります。


沖縄の緋寒桜は、ソメイヨシノのように花びらが一枚一枚散ることはなく、2~3週間程咲き続けた末、ガクごとぽたりと散ります。
それを日本本土では、椿にたとえ「首を落とされる」などの言い伝えによって、縁起が悪いと解釈されている面もあるようです。
しかし、沖縄では「それは別々に散るより、家族は一緒だという意味だよ」なんて言う人もいます。
解釈は別にして、桜吹雪として散る、ソメイヨシノの潔良い散り方が、特攻隊の象徴として利用されるよりは、私はポトリを選ぶ。
でも桜吹雪の美しさ、風情は誰もが感動しますよね。

 

 

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