琉球の歴史において、グスク時代を12世紀から始まるとしているのが多い。その理由は、浦添城の高麗瓦が造られたという時期(12世紀)には、浦添城が明確にグスクとして存在していたことが一つのメルクマールとなっている。しかしながら、7世紀の琉球には国王が存在し、グスク(城)を中心としたグスク国家体制が既に確立されていたのである。 |
琉球の時代区分 この『随書流求国伝』から7世紀の琉球の姿を明確に描き出す重要な記述が多くあるが、その中から次の8つの特筆すべき事項を指摘しておきたい。 |
8つの特筆すべき事項
まず第一に、7世紀の琉球には国王がおり、国家組織ができあがっていたということである。その当時の国王の名前まで分かっている。国王の名は「可老羊」、その妻は「多拔荼」である。その国王の下に、帥(行政大臣)、小王(知事)、烏丁師(村長)、村民というピラミッドの社会国家が形成されていたことである。 |
グスク時代の象徴ともいえる「中城城跡」及び首里城(中山)と覇権を争って戦った「今帰仁城跡」(北山)。 |
野村耕栄(のはら・こうえい)
沖縄県出身。少年時代より、喜屋武首里手を父・薫から学ぶ。大学時代に一時期、上地流にも入門。その後、首里手小林流を学び、現在小林流範士九段。1982年沖縄空手道少林流竜球館空手古武道連盟を設立。1985年全琉実践空手道協会設立。1992年より毎年6月沖縄県において、「全琉空手古武道選手権大会」を、2002年より毎年11月にカルフォルニアにおいて、「US-Okinawa Karate Kobudo Open Tournament」を、2006年より毎年4月ロンドンにおいて、「EU-Okinawa Karete Kobudo Open Tournament」を主催・開催。東京世田谷道場、埼玉大宮道場に支部道場を有す。詳細は、「竜球館」webサイトからアクセス。早稲田大学大学院博士後期課程スポーツ人類学研究科在学中。 |
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